手作りフェルトで彩り生活

フェルトは何からできている?

 フェルトというのは、動物(主に羊など)の毛を、絡めて固めた布のことです。また、羊に限らず、ラクダや山羊の毛も、フェルトの原料として使われてきました。ただ、家畜化された羊が、最も効率的に毛を採取できるので、今現在、フェルトといえば主に羊の毛で作られたものが主流です。ちなみに、通常家畜化された羊は、毛を刈らないとどんどん毛が厚くなってしまいます。そして野生の羊には換毛期があり、不要な毛は自然と抜け落ちるようにできています。羊毛を取るために、羊は長い年月をかけて、人間に都合のいい毛を発達させることになったのです。
 フェルトは、もともと動物の毛を100%使ったものでした。今でもフェルトのイメージは、主に羊の毛で作られたものではないでしょうか。ただ、フェルトシートとして出回っているものの中には、羊毛100%をフェルト化したものではなく、化学繊維を混ぜて安価に作られたものも多く存在します。
 それではどうやってフェルトを作るのかを見ていきましょう。フェルトは、基本的に羊毛を絡み合わせて、圧縮する、この2手間で作られます。人間の髪の毛を思い出してもらえれば分かりますが、哺乳類の毛にはキューティクルがありそのキューティクルが開いた状態、髪の毛で言えば痛んだ状態のものは、絡み合いやすい性質をもっています。また石鹸シャーを使ったことのある人はお分かりでしょうが、通常石鹸はキューティクルを開いてしまうので、洗髪後、髪の毛がきしんでしまうことがあります。石鹸水のようなアルカリ性のお湯を毛にかけるとより開きやすくなるのです。キューティクルが開いた状態の毛を、もんだり擦ったりしてより絡ませ、硬くシート状にする場合は巻き込んだりして圧縮して仕上げます。ウール100%のセーターなどを、普通の洗濯機やお湯で洗って、縮んでしまったことはないでしょうか。洗濯によって、ウールがフェルト化してしまい、縮んでしまうのです。
ちなみにモンゴルでは、石鹸水ではなく乳漿(ホエー)を振りかけて作ります。モンゴルで作られるフェルトは、テントに使いますから大きくて丈夫なものである必要があるため、数人がかりで馬も動員して作られます。私達の周辺に出回っているフェルトシートは、もちろんこうした工程を機械で行いますので、均一な品質のフェルトがどこでも購入できるのです。

 

手作りフェルトで彩り生活Topに戻る

ページのトップへ戻る